王妃の資格 13
姫君達の話に混ざらなかった姫君は、二人。
そのもう一人がフィアに話しかけてきた。
「あなたは、アース王国の姫君、フィア姫ね?」
「始めまして」
丁寧に挨拶をするフィア。
「私は、ユージルド王国の、アンジェローズ」
そういうとアンジェローズは優雅に微笑んだ。
静かで清楚で控えめなフィア。
華やかで上品な銀の髪に凍るようなブルーの瞳のアンジェローズ。
二人の姫君は、何もかもが対照的だった。
「うわさは聞いていたわ。」
「わたくしもです。アンジェローズ王女」
そう、二人はこの世界でまれに知られる美姫だった。
「あなたがデントフォール王のものになったら、沢山の男性が泣くでしょうね」
「あら、それはあなたもでなくて?清らかなる天使、フィア?」
「からかうのはよしてください。・・・天空の華、アンジェローズ?」
二人はくすくすと笑いあった。
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